Affinityシリーズは、プロのツールとして使えるのか

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Affinityシリーズはプロのツールとして使えるのか
この画像はAffinity Photoで作成

グラフィック・アプリとして、今や業界標準のAdobe社のアプリ。その牙城を崩すべく……かどうかは分からないが、対抗アプリの最右翼としてイギリス・Serif(セリフ)社がリリースしている、Affinity Photo(アフィニティー・フォト)、Affinity Designer(アフィニティー・デザイナー)、Affinity Publisher(アフィニティー・パブリッシャー)の3つのアプリからなるAffinityシリーズ。検索すると、失礼だが意外にも使っている人は多い。そして評価はかなり高い。しかし欠点があまり表面に出てこないのが逆に不安になる。
実際にプロが仕事として使用しているのかというとあまり声は聞こえてこない。そこで、プロのデザイナーの私が、実際に仕事で使用し評価してみようと思った。
結果、想像以上に使えなかったというのが本音である。

2022年に発表された、Affinity 2 シリーズについては本記事の続きである上記記事を参考

アプリが使える・使えないの評価は、プロと素人では大きく異なる。そしてプロのデザイナーと言っても、現在は細分化されていて、プロのツールとして使えるか・使えないかは、その分野によって大きく異なる。
私の場合は、広告、販促ツール、書籍などの紙媒体のアナログ系デザイン、企業や広告などのWEBサイトや、WEBとスマートフォンのネイティブ・アプリのデジタル系デザイン、そして専門ではないが、それらに付随するロゴデザインや簡単なイラストを描く場合に、グラフィック・アプリを使用する。全て過去の実績ではなく現役で行っており、また直取引の場合もあれば下請けの場合もある。
以上のことから、アナログ系もデジタル系もどちらも割と各分野のデザイナーとしては標準的に使用していると思うし、様々な企業との取引も行っているので現場のアプリ事情も分かっている。
以上のことから、アプリの評価をする者としては適当なデザイナーだと自負している。

Affinityシリーズを利用できる人
  • Affinityシリーズで制作したデータを自分以外触る人がいない場合
    (納品データがJPEG、PNG、PDFなど汎用性のあるファイル形式である。AffinityシリーズからPDFに変換した場合、完全互換がなくレイアウトが崩れる場合があることに注意)
  • 納品先でAffinityシリーズを使用している、または導入する予定がある場合
  • 社内報など自社内での利用のみの場合
  • 個人的に絵を描く、デザイン制作をするなど仕事には利用しない場合
  • 文字組みにこだわりがない人
Affinityシリーズを利用しない方がよい人
  • 納品ファイルがIllustrator(ai、esp)、Photoshop(psd、esp)、InDesign(indd)などのAdobe製品形式の場合
  • 納品はJPEG、PNG、PDFだが元のデータ(ai、psd、indd)の提出も求められている場合
    (AffinityシリーズからPDFに変換し、Adobe製品で開いても完全な互換がないことに注意)
  • 文字の縦組みを多用する場合
  • 文字組みにこだわりがある人

もう一つ、アプリケーションが使えるか・使えないかを判断する場合、使用者の制作環境が閉じているか・開いているかによっても異なる。
例えば、企業の担当者から直接その企業WEBサイトのコーディングなしのデザイン制作を依頼され、納品形態がJPEGまたはPDFのみ場合。これは制作環境が閉じている。制作時のAdobe XD、PhotoshopやAffinity Photoなどのドキュメント・データを顧客に提示する必要がない。顧客にとっては制作したアプの種類は関係なく、画像を見ることができて、正しく表示されれば良いからである。後から企業がデータに手を入れる必要がない場合である。
反対に、デザイン制作をWEBアプリ開発会社から依頼され、指定の納品アプリがAdobe XDの場合。これは制作環境が開いている。制作者と顧客である開発会社間で、制作時のドキュメント・データ(Adobe XD)や、書き出し前のレイヤーがそのままの状態であるPhotoshopデータをやり取りする必要があるためである。

個人的には、多少使い勝手が悪くても、Affinityシリーズで全ての制作作業を完結したい。あまりにも魅力的な低価格設定であることにメリットが大きいと感じたからだ。当初の評価はむしろ高かったと言える。
そしてAdobeのアプリと完全互換がないとダメだとは思ってはいない。Illustratorではこれができるのに、Affinity Designerではこれができないからダメといった比較で評価するのも違う。仕事に使えるか使えないかだけが判断基準である。

Affinityシリーズを1ヶ月試用し、その後Designer、Photo、Publisherの3つを一気に正規購入した。試用版と正規版に機能の違いや制限はない。

ちなみに評価した制作環境は、Windows10 Proの最新ヴァージョンである。
詳細なスペックは以下のリンクから。付け加えると下記記事執筆時からメモリを32GB増設し、現在48GBで稼働中。

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WEBデザイン、スマートフォンアプリなどのデジタル系デザイン

評価:△

Affinity Photo

Affinity PhotoはAdobe Photoshopと機能は同じ。ベクター画像も扱えるが、基本的にはラスター画像データを扱うアプリである。
私の場合、デジタル系デザインにおいてこの種のアプリは主に画像のレタッチに使用する。
Affinity Photoを使用し、まずぶつかったのが、iPhoneから取り込んだHEIC形式の画像がぼやけていること。いろいろ調べ設定を替えてみたが解消されず。これはiOS 11から画像ファイル形式がHEICに標準化された影響かもしれない。Macではデフォルトで表示されるので問題ないが、WindowsはデフォルトでHEIC形式をサポートしておらず、以前は無料だったが現在有料の拡張機能をインストールしないと、フォトなどのOSデフォルト・アプリでは表示されない。Affinity Photoはこの機能拡張がなくてもアプリケーション側でHEIC形式をサポートしているので、Affinity Photoでは開くことができるのだがなんだかぼやけている。特にWEB用に解像度を低くした場合に起こる(一応書いておくと「画像解像度を低くするとボケるのは当たり前」というのとは違う症状。そんな最低限の知識はある)。当然長年使用しているPhotoshopで同じ操作をしてもこんなことは起こったことがない。
仕方ないので現在iPhone側で画像保存形式をHEICではなくJPEGに設定している。私のAffinity Photoの設定に問題があるのかもしれないので、この部分に関しては「使える・使えない」の判断はしない。

それ以外にデジタル系のデザインを行う上では、私の制作環境では特に問題はない。
PhotoshopのPSDドキュメントを開いた時、レイヤー構造に若干不具合と、正常に表示されない場合がある。しかしこれはPhotoshopとの互換性の問題であり、Affinity Photo本体の問題ではないし、少なくとも私の制作環境では大きな問題ではない。

Affinity Designer

Affinity DesignerはAdobe Illustratorと機能は同じ。ラスター画像も扱えるが、基本的にはベクター画像データを扱うアプリ。WEBやアプリで使用する場合は、JPEG、PNG、WebP、SVGの場合がほとんどだろう。
WEBデザイン制作では、縦組み文字自体をほとんど扱わないこと、文字はデータであり、ラスターやベクターデータとしては扱わない事から、後述の文字の縦組みや組版の問題は関係ない。
しかし、全く縦組み文字を扱わないかと言えばそうではない。WEBサイト上に配置するためのグラフを作成したり、縦組み文字をバナーで使用することはあるので、その部分はマイナス評価。

Affinity Publisher

デジタル系でこのアプリを使う場面はあるのだろうか。EPUB出力などの電子書籍系だろうか? 電子書籍系の制作は紙の書籍の組版後、電子書籍系ファイルに加工することが基本で、少なくとも私の場合今まで電子書籍のみの出版物を制作したことはない。この分野でAdobe InDesignの出番はない。よってデジタル系での評価は省略する。

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DTPを伴う、チラシ、書籍などのアナログ系デザイン

評価:×

残念ながらプロの制作環境では使えないと評価した。
Illustratorと同種のベクター・アプリであるAffinity Designerで全体を作り、その中に配置する画像の加工処理をPhotoshopと同種のラスター・アプリであるAffinity Photoで行うというのが、紙媒体デザインの一般的な制作工程だろう。

日本語縦組みができない、日本語組版機能が弱い

これAffinityシリーズ通して致命的な欠点。

・日本語縦組みが利用できない
・日本語の組版機能が弱い、と言うより装備されていない


Twitterでいろいろ問題点を指摘し、「縦組み使えないのかよ」とつぶやくと、ハック的な使い方を教えてくれる人はいるのだが「私は縦組みを使うことがないから」という結論。確かにWEBやアプリのデザインでは、縦組みを使うことは稀だろう。しかし、チラシ制作を依頼された時に、縦組みの文章を載せることはあるし、アプリの制限で縦組みを使うべきところで使わなければ、アプリにデザインを左右されているようで本末転倒だろう。
Affinity Publisherは、Adobe InDesignと用途がほぼ同じページ物制作のツールであるが、縦組み非対応と組版機能の弱さに使うのが嫌になった。書籍の組版で縦組みが使えないということはありえないし、多量の文字を扱う書籍において文字の組版機能は必須機能だ。Affinity Photo、Affinity Designer、Affinity Publisherでは、グラフィックとテキストのエンジンが同一であり機能もほぼ同一なので、文字機能に関しては3つのアプリで使えないということになる。私の制作環境では。文字組みやフォントに関して割と鈍感な私でも不満が出るこの組版仕様は、一般的なエディトリアル・デザイナーであれば即使えないと判断するだろう。エディトリアル・デザイナーこそ文字と組版にこだわりがあり一番厳しいのだから。

InDesignの文字組みアキ量設定パネル
InDesignの文字組みアキ量設定


あるブログではこの辺にも言及されていて、縦組み対策としてAffinityシリーズの他にAdobe Illustratorを単体契約して、使うことを推奨している人がいた。必要によって単体契約すること自体は良い。しかしよく読んでみると、縦組みの文字をIllustratorで作成してアウトラインを取り、それをコピーしてAffinityシリーズに持ってくるというフローを紹介していた。この人はデザイン制作のワークフローをまったく理解していない。顧客(発注者)とのやり取りで、文字の修正が何度も入るのは日常茶飯事。そのたびに文字量も変わるし、段落の字切りも変わる。そうすれば全体のバランスも変わってくる。アウトラインを取って、コピーをして貼る。そのたびに全体のバランスを調整する。まったく現実的ではない作業だ。一見納得できる説明だが実際に制作業務に関わっていれば無理なのはすぐに分かる。また、Illustratorを単体契約するのなら、Illustratorで全てを制作すればよいのではないのだろうか。Illustratorを同時に使いながら、あえてAffinity Designerを使う便益も見えない。

実は恥ずかしながら私はこれらの欠点を購入前には知らず、購入後バナーを作っている間に知り愕然とした。絶賛している人は多いが、縦組みが使えないというのはものすごく大きな欠点だと思うのだがあまり問題になっていない。いやしていないのだ。また欠点を容易な手段で代替えできるような記述が多いのも原因である。

ちなみに縦組み文字があるIllustratorドキュメントをAffinity Designerで開くと崩れる。縦組みに対応していないので当然だが。逆にAffinity Designerで作ったドキュメントをPDF保存した後、そのPDFの拡張子をaiにすれば、Illustratorで開くことができる。PDFのままでも開くことはできる。

パスの変形フィルターがない

先日飲食店の依頼で、以下のようなステッカーを制作した。

当初、Affinity Designerで制作を初めたが、すぐに使えない場面にぶつかった。
当然あるものだと勝手に思っていた、簡単なパス変形のフィルターが無いことに気が付いたからだ。

Illustratorの「パスの変形」パネル
Illustratorの「パスの変形」
容器に貼るシール4色
飲食店テイクアウト用のステッカー

このステッカー下部のギザギザ部分を制作しようとしたが、パスの変形フィルターがないためできない。あきらめてIllustratorのパスの変形→ジグザグで作成した。こういうことを言うとハックみたいなのを教えてくれる人がいるのだが(しかも面倒)、標準でベクターデータを扱うアプリにもかかわらずこんな初歩的な機能がないことに驚く。

印刷入校時の問題

現在印刷所に入稿する際のデータ形式は、PDF形式(x-1a、x-3、x-4)であれば問題ない。Affinityシリーズでも全てのアプリにおいてPDF形式での書き出し機能があるので、Affinityシリーズで制作したドキュメントでPDFに出力すれば印刷ができないということはないだろう。どのアプリからPDF形式で保存したかを聴かれることはあると思う。その際にAdobeやMicrosoft以外は受け付けないと言われても問題ない。Affinity DesignerならIllustratorで、Affinity PhotoならPhotoshopで、Affinity PublisherならInDesignでと伝えれば問題ないと思われる思われるというのは、Affinity Designerで制作したPDF形式の書類を印刷所へ送りなんとか印刷できたからで、他のAffinityシリーズは試していないためである。
なんとかと書いたのは、入校データと実際の印刷物の仕上がりを見て問題があったからだ。以下問題点を書くが、全てAffinity Designerによるものである。

二重トンボ(トリムマーク)がない

日本語組版機能が装備されていないどころか、日本の印刷所では標準の二重トンボ(トリムマーク)がない。1本線の西洋式トンボのみ。これも自分で作ると書いてあるブログがあったが、現実的ではないだろう。書籍など数百ページにわたる場合はどうするのだろうか(Affinity Publisherならマスターページに作るとか?)。

文字のアウトライン(カーブ)を取る時の挙動が不明

印刷所へ入稿するためPDF形式に書き出す。書き出し前にフォントのアウトラインを取る。Affinity Designerでは、Illustratorにあるアウトライン機能と同様の機能をカーブに変換するという。
あるパンフレットをAffinity Designerで制作した際、入校時にドキュメント上のアイテムを全て選択しカーブに変換した。そのパンフレットにはTIFF形式の画像に色を付けて配置していたのだが、一緒に選択されたこのTIFF画像もカーブに変換したら、このTIFF画像の色がデフォルトの黒に戻ってしまった。仕方ないので元に戻し、いちいち文字のみ選択してからカーブに変換。画像は何箇所にも配置されていたのでかなり面倒だった。これはIllustratorのフォントのアウトラインと、Affinity Designerのカーブに変換は、似ているが別の機能だということの証左でもある。

フォントをカーブに変換すると太くなる

実はこれIllustratorでもある現象で、フォントのアウトラインを取ると若干太くなる。ただしIllustratorでは許容の範囲であり、気にしなければ分からないレベル。しかしAffinity Designerでフォントをカーブに変換した印刷物の仕上がりを見たら一段上の太さになっていた。同じフォント・ファミリーでRegularがSemi Boldになるくらい。

入稿前のデータチェックができない

Affinity Designerのパッケージドキュメント画面
Affinity Designerのパッケージドキュメント画面。内容は薄い

Illustratorにおけるドキュメント情報に当たるものがない。機能が似ているパッケージとして保存があるが、情報が薄い。RGBや特色のアイテムがないか、フォントのカーブ変換(アウトライン)抜けがないか、配置されたリンク画像に不都合はないかなど入稿前に必ずチェックするのだが、情報が薄いので使えない。

その他気が付いた点

その他、これらは個人的な使い方によるものなので致命的ではないのだが、アイテムをガイドラインに変換するガイドを作成がない。また日本語組版固有の文字単位である級数(Q)と歯数(H)が選択できないのも使いづらい。
さらにタブやインデント機能が弱いのもきつい。

これからプロのデザイナーになろうとしている初心者に、Affinityシリーズは勧められない。AdobeのアプリであるIllustrator、Photoshop、必要によってInDesignを業務で十分に使えるようになってから、使うアプリである。少なくとも現時点では。「Affinityシリーズを使えます。でもAdobeのアプリは使ったことがありません」では、どこにも相手にされないだろう。

Affinityを絶賛する人と私の評価の違いをベン図で表したもの
Affinityシリーズを絶賛している人と、私の評価の違い

ベン図で表すと、上図のような関係だろうか。
左図はAffinityシリーズを絶賛している人が考えているAdobeアプリとの関係。それぞれに長所短所があるが、機能が重なる部分もある。右図は私が使用した上での評価。Affinityシリーズができることは、Adobeアプリにもできて、特にAffinityシリーズでないと困ることはない。簡単に言えばAffinity DesignerはAdobe Illustratorの機能を限定したIllustrator Elementなようなものだ。
ちなみにこの図はAffinity Designerで作図した。この程度の作図であれば、全く機能に問題はない。

ここまで読んだ人は「欠点ばかり書いているじゃないか。長所もあるだろう」とお怒りだろう。では最大で唯一の長所を書こう、それは

買取りで安価なこと

これだけである。しかしこの長所は大きいし、最大の魅力でもある
Adobeのアプリと比べて、操作が軽いという声もあるが、私は感じなかった。

その他、Twitterでハッシュタグ #Affinityヨネ でつぶやいている。

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今後のアップデートで、これらの問題を改善してもらいたいのだが……

これはAffinityのアプリケーションとは関係ない話。
TwitterでAffinityシリーズについて、つぶやくと「いいね」をもらい、わからないことをつぶやくと、即座に返答をくれる。それ自体はとても親切で良いことだ。
しかし、反対にこれまで書いたような不具合や欠点など、ネガティブなことをつぶやくと、無視されるか、軽く見下すような返答が届くようになる。しかも全く見当違いの指摘をしてくる。

新興宗教の集会に行ったことがある人はわかると思うが(あまりいないだろうが)、行くといきなり大勢の信者に囲まれて、どんなにその宗教が良いかを説かれる。そして少しでもネガティブなことを言うようなら、一斉に人格を非難される。なんだかこれと同じ感覚を受けるのだ。Affinity使用者は、新興宗教の信者っぽいなあと。共通の敵はAdobe。
フォローもされていないのに、毎度親切に返答をくれるアカウントを見たらAffinity Evangelist(エヴァンジェリスト)と名乗っていた。Evangelist=伝道師。なるほど……。
また人は強大な力を持つ者に批判的になり、それに対抗する弱小でマイナーな者に賛同する傾向がある。政治、経済、芸術、文学どこにでもそれはある。

Appleにも信者はいるし、私からしたらグラフィック・アプリは、単なる仕事の道具であるが、マシンやアプリに信者がいても今更驚かない。ただし、もし今後本気でAffinityシリーズの発展を願うのであれば、欠点情報も積極的に発信しできないことはできないと素直に認め、またAffinityのサポートに積極的に要望を出すべきだろう。

Affinityはイギリス製のアプリだが、日本語のローカライズと簡単でわかりにくいヘルプ以外は、完全に日本市場を軽視しているのがわかる。無視されていると言ってもいい。トライアル版の使用期限が迫ると、何度も日本語で購入を促すメールが来るが日本語でのカスタマーサービス窓口はない。要望はコミュニティーに書くようにあるが全て英語。シリーズ初リリースから大分時間は経っている。そろそろ日本のユーザー向けに大幅なヴァージョンアップを期待したい所である。ここまで書いてきた点が全て改善されれば、全ての制作をAffinityシリーズで完結することも難しいことではない。

Affinityシリーズの書籍は少ない。出版社が売れないと判断しているからだろうが、出版社がマニュアルを出さないとアプリも広がらないので悪循環だ。

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