スマホについ手が伸びてしまう、その原因は脳と心の仕組みにあった! 最新の心理学と神経科学の研究成果から、スマホやハイテク機器にハマるメカニズムとその影響を減らす処方箋を紹介。──本書の袖コピーより
原書は2016年に「The Distracted Mind: Ancient Brains in a High-Tech World」というタイトルで出版されている。その日本語翻訳書の装丁を担当したので制作実績を紹介する。
仕様、作業内容
- A5判正寸
- 並製(ソフトカバー)
- 束幅:22mm(カバー)、21mm(本体表紙)
- 色数:4色
今回制作するのは、カバー、本体表紙、本文大扉、見返し紙の作成・指定
サムネイル制作
固くなく、柔らかすぎず、文字だけのもの、イラストを入れたもの、写真を配置したものを考える。思いつくままにメモ程度に描き出す。
先述の「ゼロから学ぶ動画デザイン・編集実践講座」よりも先にこの本の制作を進めていて、この時に初めてAIによる画像生成を使ってアイデア出しを行った。ご覧のように使えなかった。もちろんこの時はプロンプトの入力方法が悪かったのも一因である。
ラフデザイン制作
文字のみ案、イラスト案、写真案の3案を作り編集者に送った。
結果写真案に決定した。
本文大扉の制作
本文大扉はスミ1色。地に敷いてある写真を省き文字だけにする。袋文字は解除し、また全体を縮小してリサイズする。
本体表紙の制作
特色1色にはシアンのベタ(100%)よりも薄いDIC 99を指定した。また用紙はオフホワイト色でテクスチャ(ザラザラ感)がかかったタント P-58を選ぶ。
見返しの用紙は本体表紙の文字色に近いタント I-67を選択。
カバーデザイン
当初習慣で表1を右、表4を左に配置して編集者に送ったら逆と指摘された。久しぶりの縦組み書籍なのですっかり忘れていたのだった(上図が正解)。表1のタイトル文字を15度右上に傾けたので、すべての文字を同じように15度に傾けた。
カバーの表面加工はマットPP。
見本誌到着
見本誌が届いた。
地に敷いたモノクロ画像のコントラストをもう少し強くしても良かったかも。画像の階調が多少ジャンプするくらい。ただこれは実際に印刷してみないとわからない。
出来上がった本体表紙を見て、これでも良かったと思った。