月刊音楽専門誌の雑誌広告を制作しました
毎月恒例のレコード会社出稿による音楽専門誌の雑誌広告です。Tシャツ、3枚組のCD、DVD、アナログレコード、復刻パンフレット…など盛りだくさんの内容です。毎回そうなのですが、素材の画像とテキストを渡され、購入予定者に何が入っているのか、通常盤とどこが違うのか、一音楽ファンの私も購入するつもりで毎回レイアウトを考えています。
雑誌広告のデザイン
何よりも先ずデザイナーとして考えなくてはならないのは、A4判でもペラのチラシとは土台になるレイアウトが違うことです。週刊誌のような二つに折って折り目を針金で留めた「中綴じ」なのか、本の背を糊で固めた「無線綴じ」なのか。今回のこの雑誌は厚さが薄めの「中綴じ」です。ちなみに一般的な週刊誌「新潮」とか「文春」などの雑誌の場合は一番内側にくる見開きページと一番外側に来る見開きは紙の大きさが異なりますので要注意です。この辺りは編集者に聴けば作成する大きさを教えてくれるでしょう。
雑誌の厚さが「薄目」の今回のこの雑誌の場合はA4判正寸で作成してもほとんど誤差の範囲なのでA4判でデザイン制作をします。
もう一つ雑誌広告を制作する上でデザイナーが気をつけなければいけないのは、広告が右ページなのか左ページなのかです。横組み雑誌の場合表紙になる1ページ目は右ページ、2ページ目は左ページになります。ここで制作するA4判のページがどちらなのか。今回は4ページ目なので左ページで本の小口(外側)が左、本のノド(内側)が右となります。何を言いたいのかと言うと本のノドに近く文字を配置すると読みにくくなることです。皆さんも文字が読みにくくて本を思いっきり開いた経験があると思います。それを考慮して今回は小口側に10ミリ、ノド側に15ミリの余白を設けています。若干外側に寄せている感じですね。しかしこの雑誌は先程も書いたように薄いため雑誌を完全に開き切る事ができるので神経質になるほどでもありません。時々あるのがこの事を知らないのか、A4判の中央にペラのチラシと同様に要素を配置してノド側の文字を雑誌を開かないと読めない広告が有ることです。ペラのチラシを作ってデータを調整せずにそのまま流用しているのかもしれませんが…。プロであればやはりその辺りは読者の事を考えひと手間加えたい所でもあります。