あまり制作機会のないロック系全面広告を制作しました
時々アイドル系や売れ線のミュージシャンの1アーティストの新聞広告は見ますが、ロック系でいくつかのアーティストを並べた広告は中々制作する機会がないので貴重な経験でした。新聞広告の制作については今まで2、5,7段は何度か制作したことがあります。レコード会社提供の音楽番組と連動する広告でアーティストにより大小はありますがスクエアに割り振れた見やすさを何より重視しています。
デザインについて
新聞広告のデザイン上の大きな特徴は紙です。少し灰色がかったインキの浸透が良い紙質(色がモニターで見る色よりも相当沈む)なのでそれを考慮して配色しなければなりません。新聞広告制作専門の会社やデザイナーが存在するのもうなずけます。一応色校もありますが二校、三校は新聞という即時性の高い媒体を考えると厳しいものがあるので基本的に初校だけまたは色校なしで通します。
そうは言っても昔の新聞に比べカラー印刷の精度は格段に上がっているので少し色指定に気をつければ普段チラシやポスターなどの紙媒体のデザイン制作をしている人なら入稿する印刷所のマニュアルを読めば問題ないでしょう。今回入稿した印刷工場のマニュアルを読むと画像解像度は200~400dpi、モノクロ二値で1200dpi。スクリーン線数が141線。現在の新聞の線数が意外と高いのに驚きましたがここまでは通常の印刷と変わらないでしょう。昔の新聞は線数が低く、網点が大きくて小さな顔写真などはよく分からないものが多かったのが懐かしいです。しかしTAC値がCMYKトータルで240%以下(黒インキ制限が70%)、目安がC60+M55+Y55+K70となっています。このTAC値で制作しモニターで見るとかなり違和感がありました。スミが薄いなあとか。しかし冒頭の画像にあるように実際の新聞を見ると普通なんですよね。
PDFで入稿したのでトンボなしの実寸です。