「ディスクを読み込まない」の原因はほとんどこれで直る

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絶望的なメッセージ
2023年5月17日 追記

2023年5月に以下取り上げるのと同じBlu-rayレコーダーで、BD-Rにダビングしようとしたが途中でダビングが終了してしまう症状が出た。BD-Rの初期化もできない。特にメッセージも出ない。

まず本体にあるリセットボタンを押し本機をリセット。テストしたが改善されず。
電源コンセントを抜き30分ほど放置。テストしたが改善されず。

再びレンズのクリーニングを施した結果症状が改善し、ダビングが正常に行えるようになった。

「ディスクを読み込まない」「ディスクを認識しない」、CDプレーヤー、ブルーレイ・レコーダー、DVDプレーヤーはもちろん、パソコンのDVDドライブが、ある日突然CDやDVDを読み込まなくなったという経験は誰にでもあるだろう。修理に出すと大抵はドライブ交換となり、修理代と部品代で3万円位かかったりする。しかし実はディスクを読み込まない原因のほとんどは、ピックアップ・レンズの汚れによるものなのである。

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ある日突然、ディスクを読み込まなくなる


SONY BDZ-ET1000というブルーレイ・レコーダーをテレビ番組の録画用に使用している。内蔵ハードディスクの容量は1TB。録画ばかりしているので、月に50枚ほどのBD-R(25GB)にダビングしている。
そんな状況下で7年ほど使用していると、ある日突然BD-Rを読み込まないようになった。

テレビ画面に表示された衝撃のメッセージ

ブルーレイ・レコーダーにいつも通りBD-Rを挿入し、さてドラマでも観るかとくつろごうとしたその時、衝撃のメッセージが表示される。「このディスクは操作できません。」。始めはディスクの問題かと思い、盤面に傷や汚れはないか確かめ、さらに他のディスクも試したが、同じメッセージが表示される。
ソフトウエアの問題も考えられるので、機器のリセット・スイッチを押したり、コンセントを抜き2~3分放置してからリセットを行ったりしても症状は変わらず読み込まない。こうなるとハードウエアの問題だと考えるのが普通である。

※しばらくブルーレイ・レコーダーの分解内容なので、必要ない人は清掃部分へ
→ ピックアップ・レンズの清掃

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ブルーレイ・レコーダーを分解

常日頃、家電、特にオーディオ機器を分解して修理する人達を尊敬している。面倒なので自分で分解してまで修理したくないタイプである。カセットデッキ、レザーディスク・プレーヤーなど修理しなければならない機器はあるのだが、放置したまま数年。

しかし、テレビ番組はこちらの事情などお構いなく放送されるので、録画のため修理せざるを得ない。ハードウエア上の問題であれば、まずピックアップレンズの清掃。それでも直らなかったら、オークションなどで同型のブルーレイ・ドライブを購入(軽く調べたら1万円前後)し交換。それでも駄目なら、最終手段としてメーカーに有償で修理を依頼しようと考えた。

ちなみにソニーではこのようなディスクを読み込まない症状が出たときに、クリーニング・ディスクの使用を厳禁としている。メーカーによっては推奨しているところもあるが、ほとんど効果がないばかりか、レンズを傷つける可能性があるので注意。

愛機 SONY BDZ-ET1000

早速分解を始める。
電気製品を分解する場合は、必ずコンセントを抜く。

本体背面

赤丸部分のネジを外し両サイドのサイドパネルを取る。

左右にあるサイドパネル

天板を固定する両サイドにあるツメを持ち上げ、天板を背面方向にずらしながら外す。

ツメを壊さないように注意する

次に内部の天板を外すために赤丸のネジを外す。

上部にあるネジを外す
サイドパネルを外した左右にあるネジを外す
フロントパネルは外さなくても良いのだが、外してしまった

天板を外す前に、天板のツメを持ち上げフロントパネルを外した。次に内部の天板を外したのだが、結局フロントパネルは外さなくてもドライブの内部を見ることはできるので、フロントパネルは外さなくても良かった。

内部天板を外した状態

内部の天板を外すと、左にブルーレイ・ドライブ、右にハードディスクが見える。

ブルーレイ・ドライブ本体

ブルーレイ・ドライブにある赤丸4箇所のネジを外す。
ちなみにブルーレイ・ドライブの型番はBDR-600T。交換する場合は、この型番のものを探し交換すればよい。ソニー BDZ-ETシリーズは全て同型と思われる。

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ピックアップ・レンズの清掃

ホコリなど付いていたら、ついでにエアーブロワーなどで吹いておく

やっと目的のピックアップ・レンズが見えた。2つあるのはBlu-ray用とDVD用。
この2つのレンズを清掃する。レンズは非常に敏感な部品なので、手で触ったり強くこすったりは絶対にしてはならない。
このレンズを綿棒無水エタノールを染み込ませ、優しくなでるように拭いてゆく。タバコを吸う人の部屋に設置してある場合などは、綿棒に茶色く汚れが着く場合があるが、通常は綿棒に汚れは付かないので拭き取れたのか分からない。
今回レンズの下に映る、黒いディスクを置く中心部分に少しホコリがたまっていた。ホコリがディスクを滑らせていた可能性もあるので、念の為ここもエアブロワーでホコリを吹き飛ばし、さらに無水エタノールで清掃した。

今回使用した、無水アルコールと綿棒

無水アルコールと綿棒は、薬局で販売しているものでよい。

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無水アルコールと消毒用アルコール

無水アルコール(無水エタノール)は、エタノール濃度が99.5vol%以上の、文字通り水を含まないアルコール。これに対し、消毒用アルコール(エタノール)は、エタノール濃度が76.9~81.4vol%のものを指す。
通常の機械類の清掃には無水アルコールを使用する。濃度の高い方が消毒に効きそうな気もするが、消毒には消毒用アルコール濃度が最適なので、消毒目的には消毒用を購入する。

ディスクの読み込み検証

ピックアップ・レンズの清掃が終わったら、逆の手順で組み上げ、ディスクの読み込みを検証してみる。
結果、BD-R、DVD-R他全てのディスクを正常に読み込むようになった。もちろん書き込みテストも正常に終わった。
これで数万円の出費を抑える事ができた!

今回のブルーレイ・レコーダーの場合は、分解しないと清掃はできないが、CDラジカセやポータブルのPC用ブルーレイ・ドライブの場合は、ピックアップ・レンズが見えているので、清掃は簡単である。

古いCDラジカセ
ピックアップ・レンズはまる見え

古くCDを読み込まなくなり、放置されていたCDラジカセも、同じ方法でピックアップ・レンズを清掃して、CDを読み込むようになった。今まで数台復活させている。

ポータブルのPC用ブルーレイ・ドライブ
小さいがトレー上に2つのピックアップ・レンズが見える

ポータブルのPC用USB接続ブルーレイ・ドライブも、レンズの清掃で読み込みが良くなった。

まとめ

光学ディスク・ドライブがディスクを読み込まない、または読み込みエラーを頻発するようになったら、ディスク本体に問題がなければ、原因は大体ピックアップ・レンズの汚れなので一度清掃してみる。これで正常に読み込むようになることが多いので、やってみる価値はある。

蛇足だが、現在読み込みが正常になったブルーレイ・レコーダー、ソニー BDZ-ET1000はサブ録画機として使用し、メイン録画機にはBS4Kの録画が必要になったため、ソニー BDZ-FBT1000を使用している。
BDZ-ET1000、BDZ-FBT1000共に外出先からスマートフォンのアプリを通し、録画予約が簡単に出来るので、ソニー機を歴代使用している。おすすめ。

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